完璧なWebサイトなどといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。

404 ノット・ファウンド
あるいは、ページが存在しないことについて

 そのページはかつてここに存在していたか、あるいは元から存在していなかった。ただひとつ言えることがあるとすれば、君の探していたページは今、ここには存在していないということだ。

 考えられる可能性はざっと2つある。ひとつはブラウザのアドレス・バーに打ち込んだURLが間違っていたことだ。たしかにURLは取るに足らないアルファベットの文字列に過ぎないし、打ち込んだ後はそのことをきれいさっぱり忘れてしまっても構わない。実際、君はそれを数秒後か数十秒後には忘れてしまうだろう。それでもURLを入力するときには、土曜日の朝にドリップコーヒーを淹れるときみたいに、間違えないよう丁寧に扱ってやる必要がある。ただの1文字でも間違ってしまったURLは、君をどこへも連れて行ってはくれないのだから。

 もうひとつの可能性は、君の探していたページが、ここに確かにある時点までは存在していたが、今はもう存在していないということだ。それはどこか別の場所に行ってしまったか、あるいは——にわかには受け入れがたいことだが——どこへともなく消え去ってしまった。それが一時的なことなのか、恒久的なことなのかは誰にもわからない。インターネットではよくある話だ。失われてしまったものについて悲しむ必要はない。あらゆるものは通り過ぎる。誰にもそれを捉える事は出来ない。僕たちはそんな風にして生きている。

 とにかく、誰が悪いわけでもない。このことについて僕や君が責められる必要もない。世の中とはそういうものだ。

やれやれ、またトップページか。